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第二種電気工事士の難易度・合格率|令和8年度上期は学科62.2%・技能73.4%、独学で落ちやすいポイントも解説

第二種電気工事士は、電気の資格の中では取りやすい部類に入る国家資格です。受験資格はなく、学科試験(四肢択一式)と技能試験(実技)の2段階に合格すれば、実務経験なしで免状を申請できます。

令和7年度の合格率は学科試験56.6%・技能試験71.8%で、令和8年度上期は学科62.2%・技能73.4%でした。学科と技能を続けて1回で合格する割合の目安は約4〜5割です。難易度は高くありませんが、技能試験は1つの欠陥で不合格になる採点のため、学科に受かって安心した人が技能で落ちるパターンが少なくありません。

この記事では、第二種電気工事士の合格率の推移、学科・技能それぞれの難しさ、ほかの電気系資格との難易度の比較、独学で落ちやすいポイント、そして資格を取ったあとにどんな仕事で活かせるかを、当社の成約データとあわせて解説します。

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第二種電気工事士の難易度は「電気資格の入門」レベル

第二種電気工事士の難易度は、電気系の国家資格の中では低い部類です。受験資格がなく、学科試験は四肢択一式、技能試験は事前に公表される13問の候補問題から1問が出題されるため、出題範囲が絞りやすいからです。一方で、技能試験には工具の扱いと作業の正確さが必要で、勉強時間の多くは技能の練習に使うことになります。

項目 学科試験 技能試験
受けられる人 誰でも(年齢・学歴・実務経験は不問) 学科試験の合格者・免除者
出題形式 四肢択一式(CBT方式または筆記方式) 支給される材料で、配線図の課題を完成させる
出題範囲 基礎理論・配電理論・電気機器と材料・施工方法・検査方法・配線図・法令の7科目 事前に公表される候補問題13問(No.1〜No.13)から1問
試験時間 — 40分(令和8年度の予定)
合格率(令和7年度) 56.6% 71.8%

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験 試験概要」「令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について」「試験結果と推移」。合格率は年度内の上期・下期の合計人数から編集部で計算

前回または前々回の学科試験に合格している人や、電気工学の課程を修めて高校・高専・大学などを卒業した人、電気主任技術者の免状を持っている人は、申請すれば学科試験が免除されます。電気科を卒業した方は、技能試験だけで取れる可能性があります。

第二種電気工事士の合格率の推移(令和3年度〜令和8年度上期)

第二種電気工事士の合格率は、ここ数年、学科試験が55〜62%、技能試験が70〜74%の範囲で推移しています。年度ごとの大きな変動はなく、学科と技能を続けて合格する割合の目安は約4割です。令和8年度上期は学科62.2%・技能73.4%と、どちらも過去5年で高い水準でした。

年度 学科試験 技能試験 続けて合格する目安(学科×技能)
令和3年度 59.2%(92,640/156,553人) 72.8%(84,684/116,276人) 約43%
令和4年度 56.0%(81,179/145,088人) 72.6%(70,888/97,659人) 約41%
令和5年度 59.4%(79,655/134,025人) 71.1%(67,749/95,337人) 約42%
令和6年度 58.2%(77,045/132,462人) 70.3%(66,215/94,238人) 約41%
令和7年度 56.6%(78,711/139,087人) 71.8%(71,471/99,610人) 約41%
令和8年度 上期 62.2%(48,692/78,290人) 73.4%(42,875/58,393人) 約46%

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験 試験結果と推移」。年度の値は上期・下期の受験者数・合格者数の合計から編集部で計算(同じ人が上期・下期の両方を受けた場合は重複して数えています)。「続けて合格する目安」は学科と技能の合格率を掛け合わせた編集部の計算で、実際のストレート合格率とは一致しません

令和8年度上期は、学科試験の受験者のうちCBT方式(パソコンで受ける方式)の割合が19.9%から46.6%へ大きく増え、合格率も前年同期の57.7%から62.2%に上がりました。なお、令和9年度からは第一種・第二種とも学科試験がCBT方式に統一される予定です。

学科試験の難しさ:計算問題と配線図でつまずきやすい

第二種電気工事士の学科試験は、合格率が6割前後で、過去問の傾向をつかめば独学でも十分に合格を狙えます。つまずきやすいのは、オームの法則などを使う計算問題と、配線図の図記号を読み取る問題です。電気の知識がまったくない方は、計算問題を後回しにして、暗記で取れる材料・工具・法令・配線図から得点を固める人が多くいます。

学科試験に合格すると、その回の技能試験に進めるほか、次回と次々回の学科試験も免除されます。技能試験に落ちても、学科からやり直す必要はありません。

技能試験の難しさ:1つの欠陥で不合格になる

技能試験の合格率は7割台と学科試験より高いものの、「学科は受かったのに技能で落ちた」という人が出やすい試験です。技能試験は、施工条件どおりに作業を完成させたうえで、電線の接続不良や寸法の誤りなどの欠陥が1つでもあると不合格になる採点のため、時間内に正確に作り切る練習が欠かせません。

落ちやすいポイント 内容 対策
時間切れ 40分で完成できない 候補問題13問をすべて、時間を測って最低1回は作る
複線図の誤り 配線図から実際の結線を書き起こすときに間違える 作業の前に複線図を書く手順を決めておく
接続・寸法の欠陥 リングスリーブの刻印、被覆のむき過ぎ、寸法の不足など 欠陥の判断基準を確認し、練習で作った作品を自分で点検する
工具に慣れていない ストリッパーや圧着工具の扱いに時間がかかる 試験に持ち込む工具で、早めに練習を始める

候補問題・試験時間は一般財団法人 電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について」による

独学で技能試験に挑む場合は、工具と練習用の材料を自分でそろえる必要があります。学科試験の結果が出てから技能試験までの期間は短いため、学科の勉強中から工具を用意して、少しずつ練習を始めておくのが安全です。

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技能試験は、手を動かした回数がそのまま結果に出ます。会社によっては、受験費用や工具・講習の費用を負担してくれるところもあるので、転職を考えている方は資格支援の有無も確認しておくとよいでしょう。

ほかの電気資格と比べた第二種電気工事士の難易度

電気系の主な資格と比べると、第二種電気工事士は最も合格しやすい資格です。第一種電気工事士は学科・技能とも合格率が6割弱で、免状の交付に実務経験3年が必要です。第三種電気主任技術者(電験三種)は合格率が1割台と大きく下がります。

資格 1段階目の合格率 2段階目の合格率 受験・免状の条件
第二種電気工事士 学科 56.6% 技能 71.8% 受験資格なし。合格すれば実務経験なしで免状を申請できる
第一種電気工事士 学科 57.4% 技能 58.1% 受験資格なし。免状の交付には実務経験3年以上が必要
2級電気工事施工管理技士(後期) 第一次 55.1% 第二次 51.8% 第二次検定は第一次合格後の実務経験が必要
1級電気工事施工管理技士 第一次 41.5% 第二次 69.6% 第一次は19歳以上。第二次は第一次合格後の実務経験が必要
第三種電気主任技術者(電験三種) 上期 12.9%/下期 13.1%(4科目の試験) 受験資格なし。科目合格の制度あり

出典:一般財団法人 電気技術者試験センター(電気工事士・電気主任技術者の試験結果と推移)、一般財団法人 建設業振興基金(電気工事施工管理技術検定 令和7年度の結果)。いずれも令和7年度。電気工事士は上期・下期の合計人数から編集部で計算

第二種電気工事士は、ほかの電気資格へ進む足がかりにもなります。第一種電気工事士との違いや、第一種を取ると何が変わるのかは第一種電気工事士はすごい?できる工事の範囲と、年収が上がった人・下がった人、第一種の合格率の推移は第一種電気工事士の合格率で解説しています。

第二種電気工事士を取ると、どんな仕事で活かせるか

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な店舗など、一般用電気工作物の電気工事に従事するための資格です。資格を活かせる仕事は電気工事の現場だけでなく、ビルや施設の設備管理、電気設備の保守・点検、電気施工管理など幅広く、未経験から設備系の仕事に入るときの入り口として評価する会社もあります。

第二種電気工事士で具体的にどんな工事ができ、どんな工事ができないかは第二種電気工事士でできること・できない工事とは?で詳しく解説しています。

仕事 第二種電気工事士の使われ方 あわせて評価されやすい資格
ビル・施設の設備管理(ビルメン) 照明・コンセントの修理や電気設備の点検。応募条件や資格手当の対象になることが多い 2級ボイラー技士・危険物乙4・第三種冷凍機械(4点セット)、電験三種
電気設備の保守・点検、フィールドエンジニア 機器の据え付け後の点検・修理、電源まわりの作業 第一種電気工事士、メーカーの社内資格
電気施工管理 電気工事の知識の証明。未経験から施工管理に入るときの評価材料になる 2級・1級電気工事施工管理技士

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、電気工事士の平均年収は628.1万円、平均年齢は41.6歳、有効求人倍率は3.84倍です(年収は令和7年賃金構造基本統計調査にもとづく値)。なお、公的統計に第一種・第二種の資格別の年収はなく、この数字は電気工事に従事する人全体の値です。

設備管理の仕事の実情はビルメンテナンスはきつい?、電気施工管理の働き方は電気施工管理はやめとけ?で解説しています。

なお、電気工事の現場で作業員・職人として働く仕事は、職業安定法により当社の紹介対象外です。当社がご紹介しているのは、設備管理・保守点検・施工管理などの職種です。

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第二種電気工事士を持つ人の転職と年収【成約データ】

当社の成約データでは、第二種電気工事士を持つ20〜30代の方が、施工管理などへの転職で年収を80万円以上上げた例がある一方、職種の変え方や年齢によっては年収が下がった例もあります。資格の有無より、どの仕事に移るか、これまでどんな経験を積んできたかで結果が分かれています。

年代 保有資格 前職 年収の変化
20代後半 第二種電気工事士 管工事の施工管理(空調・ガス管) 320万円→447万円(+127万円)
30代後半 第二種電気工事士 電気工事の施工管理 430万円→519万円(+89万円)
20代後半 第二種電気工事士 非公開 360万円→331万円(−29万円)
50代 第二種電気工事士ほか 非公開 650万円→630万円(−20万円)

出典:当社の成約事例(内定通知書・労働条件通知書の記載額)

面談では、電気工事の経験と第二種電気工事士を活かしながら、夜勤や宿直のない保守・メンテナンスの仕事に移りたいという方や、第二種を取ったことをきっかけに、休日や残業代の条件が整った職場へ移りたいという方が多くいらっしゃいます。第二種電気工事士は、取ったあとに次の仕事を選ぶときの材料になる資格です。

第二種電気工事士の難易度に関するよくある質問

第二種電気工事士は独学でも合格できますか?

できます。学科試験は過去問で出題の傾向をつかみやすく、技能試験も候補問題13問が事前に公表されるため、独学で合格する人は多くいます。ただし技能試験は工具と材料を自分でそろえて練習する必要があるので、学科の勉強中から準備しておくのがおすすめです。

第二種電気工事士は文系・未経験でも取れますか?

取れます。受験資格はなく、学科試験の計算問題が苦手でも、材料・工具・法令・配線図などの暗記で取れる問題から得点を積み上げて合格する人がいます。電気の経験がなくても、技能試験は練習量で補えます。

第二種電気工事士の試験は年に何回ありますか?

上期と下期の年2回です。令和8年度は、学科試験が上期は4〜6月(CBT方式)・5月24日(筆記方式)、下期は9〜11月(CBT方式)・10月25日(筆記方式)、技能試験が7月と12月に行われます。受験手数料はインターネット申込みで11,100円です。

学科試験に受かって技能試験に落ちたら、どうなりますか?

学科試験に合格すると、次回と次々回の学科試験が免除されるため、技能試験だけを受け直せます。

第二種電気工事士の次に取るなら、どの資格がよいですか?

目指す仕事によって変わります。電気工事の範囲を広げるなら第一種電気工事士、ビル・施設の設備管理に進むなら電験三種や2級ボイラー技士、施工管理に進むなら電気工事施工管理技士が候補になります。

まとめ

第二種電気工事士は、受験資格がなく、合格率も学科試験が約6割、技能試験が約7割と、電気系の国家資格の中では取りやすい資格です。学科と技能を続けて1回で合格する割合の目安は約4〜5割で、つまずきやすいのは学科の計算問題と、1つの欠陥で不合格になる技能試験です。

資格を取ったあとは、電気工事の現場だけでなく、設備管理や保守点検、電気施工管理など活かせる仕事が広くあります。資格を取る目的と、取ったあとにどんな働き方をしたいかをあわせて考えておくと、勉強のモチベーションも保ちやすくなります。

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この記事の監修
建設ワークス編集部
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