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エレベーターのメーカー系と独立系の違い|働く側から見た年収・待機・キャリア

エレベーターの保守会社は「メーカー系」と「独立系」に分かれます。メーカー系はエレベーターを製造するメーカー本体やそのグループ会社で、主に自社製品を保守します。独立系はメーカーの資本に属さない保守専門の会社で、複数メーカーの機種を保守します。

この違いは、建物のオーナーにとっては保守費用や対応の違いですが、働く側にとっては、扱う機種・教育・年収・待機・キャリアの広がりの違いになります。検索すると出てくるのはオーナー向けの比較がほとんどなので、この記事では働く側から見た違いを整理します。

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メーカー系と独立系の違い【働く側から見た比較表】

働く側から見た主な違いは次のとおりです。ただし会社ごとの差が大きいため、傾向として読んでください。

項目 メーカー系 独立系
扱う機種 自社製品が中心。構造・制御を深く理解できる 複数メーカーの機種。幅広く触れられる
教育体制 研修施設・教育制度が整っている会社が多い OJT中心の会社が多い。大手は教育を強化している
職種の幅 保守のほか、据付の施工管理、リニューアル提案、技術サポートなど 保守・点検が中心。リニューアル工事を行う会社もある
年収の傾向 高めの傾向。等級制度が明確な会社が多い 会社差が大きい。担当台数や手当で変わる
夜間待機 保守職にはある。待機のない職種もある 保守職にはある。担当台数が多いと負担が増えやすい
採用の間口 経験者・有資格者・機械系学科卒が有利な傾向 未経験・新卒の採用を拡大している会社が多い

扱う機種:深さのメーカー系、幅の独立系

メーカー系では自社製品を中心に扱うため、1つのメーカーの構造や制御を深く理解できます。独立系では複数メーカーの機種を扱うため、幅広い機種に触れられます。

当社の面談では、独立系で働く20代の方から「幅広い機種を扱えるが、メーカーの人と比べて知識の深さで劣る」という声を聞きました。独立系で経験を積み、数年後にメーカー系へ移るのは、エレベーター業界でよく見られるキャリアの流れです。

採用と教育:独立系は若手の採用を大きく増やしている

独立系の最大手であるジャパンエレベーターサービスホールディングスは、保守契約台数を毎年約1.3万台ずつ増やしており、技術員数も2021年3月期の881名から2026年3月期には1,452名まで増えています。2026年4月には新卒で167名を採用し、そのうち146名が技術員です。

出典:ジャパンエレベーターサービスホールディングス「2026年3月期決算説明会資料」

台数の伸びに合わせて技術者を増やしている会社は、未経験からの入り口として門戸が広い傾向にあります。一方で、担当台数が増えるスピードに採用と教育が追いつかない職場では、1人あたりの負担が重くなりやすい点にも注意が必要です。

年収:メーカー系が高めの傾向。ただし職種で変わる

当社がご紹介しているエレベーター業界の求人(2026年時点)では、未経験〜経験1年程度で450万〜500万円前後、経験者で600万〜700万円前後が目安で、メーカー系の上位職では700万〜800万円台の求人もあります。

上記は建設ワークスが扱う求人の条件から見た目安で、業界全体の平均ではありません。独立系でも、待機手当や資格手当を含めるとメーカー系と差が小さい会社もあります。

年収を比べるときは、基本給と賞与だけでなく、待機手当・出動手当・資格手当がいくらで、それが年収のどれくらいを占めているかまで確認してください。手当の比率が高い年収は、待機の回数が多いことの裏返しでもあります。

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夜間待機:保守職である限り両方にある

夜間・休日の故障対応の待機は、メーカー系・独立系を問わず保守職にはあります。違いが出るのは、待機の頻度と、待機のない職種へ移れるかどうかです。

メーカー系には、既存顧客へのリニューアル提案、工事の施工管理、技術サポートなど、夜勤・土日勤務のない職種があります。保守の経験者が「業界は変えずに働き方を変えたい」ときの有力な移り先です。保守のきつさについてはエレベーター保守はきつい?で詳しく書いています。

昇降機等検査員の資格:メーカー系への転職で評価されやすい

昇降機の定期検査を行える昇降機等検査員は、受講までに昇降機の実務経験が必要な資格です。必要な年数は出身学科によって2年〜11年と大きく変わり、機械系の学科卒は短い年数で受講できます。メーカー系の採用で機械系・電気系の学科卒が求められやすいのは、このためでもあります。

資格の取り方と受講資格の詳細は昇降機等検査員とはで解説しています。

あなたはどちらに向いているか

メーカー系が向いている人 独立系が向いている人
1つのメーカーの製品を深く理解したい 幅広い機種を触って経験を積みたい
保守以外の職種(提案・施工管理)にも将来移りたい 未経験からまず業界に入りたい
機械系・電気系の学科卒、または保守の経験がある 早く現場の実務経験を積んで資格を目指したい
教育制度や等級制度が明確な環境で働きたい 地域に根ざした会社で働きたい

「最初は独立系で経験と受講資格の実務年数を積み、資格を取ってメーカー系へ」という順番を取る方も多くいます。どちらが正しいというより、今の経験と、何年後にどうなっていたいかで決まります。

エレベーターの据付(組立)作業に従事する作業員の職業紹介は、職業安定法により当社では取り扱っていません。当社がご紹介しているのは、保守・点検、施工管理、リニューアル提案などの職種です。

よくある質問

メーカー系から独立系に移ることはありますか?

あります。地域に根ざした働き方を求めて、あるいは幅広い機種を扱いたくて独立系へ移る方もいます。ただし年収や職種の幅が変わることがあるため、条件は事前に比べてください。

未経験から入りやすいのはどちらですか?

一般には、技術者の採用を増やしている独立系のほうが未経験の間口は広い傾向です。ただしメーカー系でも、施工管理や設備工事の経験を評価して未経験可で採用する職種があります。未経験からの入り方はエレベーターメンテナンスに未経験から転職するにはで解説しています。

メーカー系の保守は夜勤がないのですか?

保守職であれば、メーカー系でも夜間・休日の待機はあるのが一般的です。夜勤のない働き方を求める場合は、リニューアル提案や施工管理など保守以外の職種を検討してください。

まとめ

– メーカー系は自社製品が中心で知識を深めやすく、職種の幅が広い
– 独立系は複数メーカーの機種を扱い、未経験・新卒の採用を拡大している会社が多い
– 年収はメーカー系が高めの傾向。ただし手当の内訳と待機の頻度まで比べる
– 夜間待機は保守職ならどちらにもある。夜勤をなくしたいならメーカー系の保守以外の職種が選択肢
– 「独立系で経験と資格を積み、メーカー系へ」は業界でよくあるキャリアの流れ

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この記事の監修
建設ワークス編集部
建設ワークスは、建築・電気・管工事の施工管理や設備管理を中心とした、建設業界に特化した人材紹介サービスです。この記事の業界データはジャパンエレベーターサービスホールディングスの開示資料などに基づき、働き方・年収に関する記述は当社が扱う求人と、エレベーター業界で働く方との面談の内容に基づいて作成しています。
建設ワークスの支援実績
年間面談数 約1,000件
累計支援者数 約3,000名(面談・キャリア相談を含む)
取引建設会社 1,000社以上(2026年8月時点)
支援領域 建築・電気・管工事の施工管理/設備管理/設計・積算/発注者側(施主)
厚生労働大臣 有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-315819