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建設コンサルタントの仕事っていつかなくなる?仕事の需要と魅力について紹介

建設コンサルタントの仕事は2025年の万博終了に伴い需要が低下すると言われています。

しかし、万博終了後もインフラ整備や補修事業の工事に対するコンサルティング業務の需要は高い水準にあるため、世間で言われているような「建設コンサルタントがすぐになくなる。」ということは起こりにくいと考えられます。

特に、高度経済成長期に建てられた建築物の老朽化が進んでいることから建設業では新たなインフラ整備に加え、補修事業に従事できる人材の需要が高まっています。

実際に国土交通省が2024年1月に発表した「建設関連業の動向調査結果」においても、契約金額は2023年1月と比べて15.4%増加しており、収入の面においても増加傾向にあります。

そこで本記事では建設コンサルタントの今後、需要や魅力、現状も含めて解説していきます。

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ぜひ、最後までご覧ください。

建設コンサルタントの将来性:今後なくなる?

建設コンサルタントは将来仕事の需要が減っていくといわれていますが、実際にインフラ整備などがなくなることはないため建設コンサルタントの仕事がなくなる可能性は低いでしょう。

先述の通り、高度経済成長期に建てられた建築物の老朽化が進んでいることから全国で既存の建物の改修・修繕工事が多く行われています。

さらに、自然災害による建物の崩壊も起こりえます。

2024年1月には石川県で大きな災害が起こり、今も復旧作業中です。

災害の現場においても建設コンサルタントはインフラの整備や災害復旧の手助けで、重要な役割があります。

今後同じような災害が発生した場合でも、安全性を高く維持できるようなハザードマップの作成、地震・津波に備えた予測シミュレーションのもと行います。

災害時以外にも、人々が安全・安心に過ごせるように歴史や文化を利用した街並みづくりやいつでもだれでも安心して利用できるバリアフリー、橋やトンネル・道路をはじめとしたインフラの老朽化に対する整備・修繕といった業務があり、建設コンサルタントの仕事は多種多様にあふれており将来性があります。

建設コンサルタントの業務内容・役割

建設コンサルタントの仕事は、設計系と営業系に分けることができ、一般的な建設コンサルタントの求人は設計系であることが多いです。

そのため、本記事では設計系に絞った建設コンサルタントの業務内容・仕事内容を紹介していきます。

建設コンサルタントの業務内容は住民の意向や需要予測などを調査し、駅のバリアフリー化や災害復旧・ビル設備の提案などライフサイクル全般に関わり幅広い領域でコンサルティング業務を行っています。

国や・市役所などの行政機関から依頼を受けて基本計画の策定・設計案をクライアントに提案することが多く、社会資本に関する調査や企画立案・計画策定などの内勤業務がメインになります。

企業によって扱う社会資本の規模や種類が異なるため、土木や設計に関する幅広い知識が求められることからも業務の難易度は高いといえます。

建設コンサルタントの業務は建設物を直接作る役割ではなく、作るまでの行程と作る際の監督・管理業務が主な仕事で、建造物の維持管理計画や補修計画を策定して、修繕工事の提案をする時もあります。

建設コンサルタントが建造物を直接作らない理由は、1959年(昭和34年)1月に「設計・施工分離の原則」が明確化されたためです。この策定に伴い、今の建設コンサルタントの仕事内容となっています。

建設コンサルタントは官公庁を主要な取引先としており、道路や空港・鉄道・河川・橋・ダムなど暮らしに欠かせない建造物(社会資本)を作る仕事の重要な役割を担っています。

人の生活の中でなくてはならない建造物や街のシンボル、全ての人が生活しやすいバリアフリーなどの工夫、自然を守り次世代へつなげていくことなど幅広い分野に建設コンサルタントは携わっています。

主な業務内容は以下の4つです。

  • 計画:工事の計画や概要を決める
  • 調査:工事周辺の環境を調査、交通状況の調査
  • 設計:図面の作成
  • 管理:施工管理や維持管理
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設計コンサルタントは、社会資本の整備に欠かせない存在であるといえます。

建設コンサルタントの現状

建設コンサルタントは若手技術者の減少や技術の継承問題が懸念されており、今後の担い手の確保・育成が課題であるとされています。

先ほど紹介したように、建設コンサルタントは基本的に公共事業に従事するため地方自治体・官公庁の動向に大きく業績が左右されます。

建設コンサルタントの現状は、2025年までは万博やオリンピックの影響で投資が見込まれています。

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その後も、インフラの老朽化や災害に伴う建物の修繕等取り組むべき業務は多数あり、建設コンサルタントの需要は見込まれています。

今後の需要が見込まれている一方で繁忙期には、仕事が忙しく深夜業務や休日出勤といった長時間労働が余儀なくされており、労働環境が問題視されています。

多忙な業務内容から労働者は不足し、仕事を退職していく人も少なくありません。特に退職者の中には若手の労働者が多く、技術の継承者がいないという問題もでています。

日本建設産業職員労働組合協議会が出しているアンケート結果によると若者は常に転職を視野に入れて働いていると言われているのです。

仕事への取り組み方や意識が時代とともに変化しており、以前のように終身雇用制度の意識は減っているため、働き方を見直し老若男女問わず働きやすい職場づくりが求められています。

建設業界の市場規模

日本の建設投資は、社会経済活動・市場動向等に与える影響が大きいです。

そのため国土交通省は国内建設市場の規模とその構造を明らかにする目的で昭和35年度から「建設投資推計及び建設投資見直しを作成し「建設投資見通し」として公表しています。

「建設投資見通し」とは建設活動の見通しを出来高ベースで把握したものです。

2023年度の建設投資は70兆3200億円になる見通しで、2011年以降は増加傾向にあります。

万博終了後は投資額が減るといわれていますが、橋や道路などインフラの補修が増える見通しのため、投資額の減少をある程度補えるでしょう。

参照:令和5年度(2023年度)建設投資見通し|国土交通省

建設業界の今後の予測

道路・トンネル、上下水道などのインフラは人々の生活において欠かすことができない存在であり、今後もそうした社会インフラ整備の需要がなくなることは少ないでしょう。

公共事業の整備・新設工事がゼロになりにくいことから、長く働いていけるという点で建設業界の将来は明るいと言えます。

ですが、今後は事業やの事業サポートに加え、事業執行のマネジメントや事業の監修・施工管理の役割を担うことのような業務内容の拡大が見込まれています。

今後は更なる事業拡大を見込み、建設業界においても働き方改革が導入され2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、長時間労働が常習化していた建設業界に従事する方の負担を少しでも負担するため、月・年の労働時間・残業時間が細かく定められています。

規定を守るため、「工期に関する基準」も定められ、現場で働く方の負担が大きくなりすぎない適正な工期の設定や労働者の週休2日制を確保するための内容が記載されており、建設コンサルタントや建設業に関わる人に加え国全体で建設業界の人手不足に対して取り組む必要があると言えます。

建設コンサルタントにおける課題

建設コンサルタント業界は多忙な労働環境から若者の労働者が減少し、労働者の高齢化や職場の定着率の低さなどの課題を抱えています。

特に激務の影響で時間外労働や休日出勤といった労働環境にあり、若者の仕事の定着率が低く建設コンサルタント業界の高齢化は進む一方です。

労働環境を改善していくために新技術を取り入れ、業務の短縮化をしている会社も多くあり、働き方を改善しワークライフバランスを整えていくことが課題の解決につながります。

なお、人手不足の現状から如何に人員を最小限にして業務を遂行していくかという議論もされており、技術の発展や、業務改善を行う取り組みがされています。

コンサルタントの高齢化 

建設コンサルタント業界は不況の時期に新卒採用者を減らしたことやコロナ化の影響もあり、若手の労働者が少なく職場の高齢化が進んでいます

若手の労働者は減少していく一方であり労働者の高齢化は進み続けています。

新人を一人を育てるのにも5〜10年はかかると言われており、継承者を育てるのも容易なことではありません。

現在労働の軸となっている年齢層の人達が、退職した後の継承者を育成していくことが大きな課題のひとつです。

働き方の改善や若者の働きやすい職場環境づくり、成長を見守れる職場のフォロー体制も若手労働者確保には大切となってきます。

労働環境の改善&人材の定着率向上

建設コンサルタントは労働環境の改善を行い、若手や人材の定着率をあげていくことが課題となっています。

現在でも繁忙期や天候などの影響で工期が迫っていると時間外労働や休日出勤をする場合があります。このような労働環境が原因で今後を見据えた際に転職を選ぶ人が多く、特に若手の労働者に多いため従業員の定着率も低下しているのが現状です。

そこで出産・育児・介護などによるライフイベント休暇、保育所、多様な勤務制度の設定をする事業所も増え、勤務制度の多様化で働きやすい勤務体制を選択できるようになった事業所もあります。

その他にも離職率を減らすために事業所によって行われているのがノー残業デーや定時の時間を過ぎたら強制的にパソコンをシャットダウンをするという取り組みです。

事業者主体で取り組みを行っているため、労働者も積極的に仕事を終えることができ、労働環境の改善につながっています。

人材の定着を図るにはあらゆる世代の人達が無理なく柔軟に働けるように、常に処遇の改善に努めていくことが重要です。

新技術への投資

新技術を導入するにあたって懸念されているのが性能の不安や調達面の不安、コスト面の不安、情報不足です。

そのため導入実験等を行い性能を評価していったり、他都市の情報を得たりして研究を重ねています。

導入にあたり莫大なコスト面が必要となり、人々の水道代の値上げ等も新技術導入にあたり検討されています。

新技術を操作できる人も必要であり、向上心があり積極的に仕事に取り組む人が必要ですが、中小都市など場所によっては人員の確保すら困難な所もあり、新技術導入には課題が山積みです。

人々の負担がでるだけではデメリットでしかないため如何に、コスト以上のメリットを見出していくかがカギになってきます。

低コストで、安心して使用できる技術の開発が人々の暮らしを助け、安全な街づくり・国づくりにつながります。

建設コンサルタントがやめとけと言われる理由

建設コンサルタントがやめとけと言われる理由は、主に3つあります。

建設コンサルタントがやめとけと言われる理由

年度末の残業が多い傾向にある

年度末は繁忙期ともいわれ、一年の中で最も忙しい時期です。

その分年度を跨がないように工事を完了させる必要があり、年度末には特に残業や休日出勤が多くなります。繁忙期以外でも、期日が差し迫っている場合は繁忙期同様残業が増えます。

納期が遅れてしまうと、税金をさらに使用することにつながるため絶対に納期を遅れることは許されず、結果的に残業につながってしまいます。

大規模工事が多く責任が重たい

建設コンサルタントは工事の計画・調査・設計・管理まで請け負っており、決められた期限内に工事を完了させなければいけないという責任があります。

さらに、建設のプロとして事業者をサポートしていく必要があり多くの知識も必要となる仕事です。

場合によっては事業者とゼネコンの板挟み状態となることもあり、円滑に話を進めていく力量やコミュニケーション能力が必要となってきます。

大規模な工事には事故の危険性も高まります。数日の期日のズレや発注ミスといった一つ一つのミスが大きな問題につながっていくため注意し、迅速に対応していくことが大切です。

建設コンサルタントが手がける仕事は、国や社会・国民のためになるものであり、工事の規模も大きいため課せられる責任も大きくなってきます。

自分一人で背負いこまず、業務に関わる全ての人と一緒に責任を果たしていくことで業務遂行へつなげていくことが大切です。

新しいものをつくっていくことも大切ですが、今あるものを如何に効率よく長く使用していくかといった課題もあり高い専門性や能力が必要になってきます。

業界全体が人手不足

都市化やインフラの老朽化など業務の幅が拡大する一方で、人手不足により業務に対応できずにいるのが現状です。

建設コンサルタント業界では、労働環境の影響から若手の定着率が低く技術を継承していく後継者が不足しています。若手の離職率の増加に伴い労働者は高齢化が進み、近い将来労働者が今以上に減少することが予測されています。

人手不足を改善していくには以下に表記する内容を行っていくことが大切です。

  • 女性社員の推進:女性社員を採用し、新しいアイデアや新たなスキルの獲得にもつながっていきます。今までの男性や女性といった考えは捨て、女性も活躍できる職な環境が必要です。
  • 業務内容の見直し:業務内容を見直し、適正に業務を振り分けていきます。過剰な労働はやめ、適宜外部委託なども利用していきます。
  • 働き方改革の推進:労働時間の見直しや業務のマニュアル化、過剰な労働を行わないなどどの世代の人も無理なく働くことができ、スキルアップを目指せる環境づくりが大切です。

建設コンサルタントのやりがい

建設コンサルタントは国民の生活を支える社会資本を整備する役割で、やりがいのある重要な仕事です。

社会資本とは道路や空港、ライフラインや公園・公共建物といった町に形として残るものであり、人々の生活に欠かせないものとなっています。

建設コンサルタントの仕事は国や社会が安全で便利に過ごしていけるような街づくりに貢献しており、自分の仕事が社会の役に立っているという事実は他とないやりがいにつながっているといえます。

町に残る仕事ができる

建設コンサルタント含め、建設業に携わりプロジェクトを遂行すると携わった建築物が街に形として残ります。

高層ビル・マンション、オフィスビル、学校など人々が利用するための建築物を作り上げ、人々が利用する姿を見ることは、建設コンサルタントにとっても大きなやりがい・達成感となります。

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東京スカイツリーなど、テレビのニュースで毎日映るような建物の建設にも携われる可能性があり、数十年先にも語り継がれるプロジェクトの一員として誇れる仕事といえます。

インフラとして生活への貢献度が高い

建設コンサルタントは、電気ガス水道道路鉄道空港などのインフラ整備に携わることもあり、国民の生活への貢献度が高い仕事です。

私たちが水や電気、ガスなどを安心して使い続けられるのは、現場で働いている方だけでなく建設コンサルタントが現場で貢献してくれているおかげともいえます。

現代はインフラがないと成り立たない世の中となっているため、インフラ整備に関わっている建設コンサルタントの仕事はかけがえのない仕事です。

仕事の幅が広がる

建設コンサルタントの仕事は、さまざま現場で仕事をするので経験を積めば積むほど仕事の幅も広がります。一度として同じ仕事はありません。

なかには海外へ赴任して、日本の技術を発展途上国へ伝える仕事もあります。

個人としての能力を発揮しやすく、実績を積むことや資格を取得していくことでさらなるキャリアアップをはかっていくことができます。やりがいに加え、キャリアアップにもつなげていくことができるためさらに仕事の幅も広がり、魅力的な仕事です。

まとめ

建設コンサルタントは人々の生活に欠かせない建物やインフラ整備に携わっており、やりがいがあり、未来を作っていく素晴らしい仕事です。

今後建造物の老朽化は進んでいく一方であり、建設コンサルタントの需要は高まっていきます。最新の技術を取り入れつつ日々最新の情報に更新していくことで建設コンサルタントの新しい方向性の獲得や技術の習得につながっていきます。

建設コンサルタントという素晴らしい仕事に責任と誇りをもち、業務に携わることが大切です。