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施工管理から転職はしやすい?おすすめ業種と後悔しないための考え方

施工管理の仕事は、その厳しい現場や過酷な環境から、転職を考える人も少なくありません。

しかし、きついからという理由だけで転職を決断してしまうと後悔してしまう可能性があります。

実際、専門性の高い職であることからも施工管理から転職を考える時には、転職の十分な理解と慎重な判断が必要です。

この記事では、施工管理からの転職を考える際に、どのようなポイントに注意すべきかを詳しく紹介しています。

建設ワークス
異業種への転職において考慮すべき重要な要項を押さえ、施工管理からの新たなキャリアへのステップを踏む前に、この記事を参考にしてみてください。

施工管理から転職はしやすい?

施工管理士は異業種への転職が比較的しやすいと言われる職業の一つです。

施工管理士の仕事には、工事全体を効果的に統括するために多くのスキルが求められます。

こうした全体をマネジメントする能力が、さまざまな職種や業界で高く評価されています。

ここでは、異業種での転職において、評価されやすい施工管理士が持つ能力5つを解説していきます。

転職で評価されやすい能力5つ

①スケジュール管理能力

建築工事成功の要を担っている施工管理士のスケジュール管理能力は、他の業界でも高く評価されています。

実際、建築後の利用が工事前に決まっていることも多く、建設現場において期限を守るためのスケジュール管理は欠かせません。

工期を守るために施工管理士にとって重要なのは、いつまでにどの工程を終えるべきかを的確に計画し、必要な人材や資材を適切に配置することです。

また、予測不可能な状況に備えた柔軟性を持ち、スケジュールの変更や調整を行うことができる能力も、他業種の仕事にも応用できます。

施工管理士のスケジュール管理能力はは異業種への転職において、タスク調整、リソースの最適化、プロジェクトの効率化や期限の厳守に大きく貢献し、プロジェクトの成功に役立つでしょう。

②マネジメント能力

施行管理士が持つ高度なマネジメントスキルは、建築業界だけでなく異業種でも欠かせません。

冷静な判断力チームリーダーシップリソースの最適化スケジュール管理など、効率的な業務遂行のために欠かせないマネジメント能力は異業種の仕事でも役立ちます。

例えば、プロジェクトやプロセスの効率化、緊急事態への対処、チームメンバーへの指導、予算や資材、人材の効果的な活用など、多くの業界でこのマネジメント能力が活きるでしょう。

③コミュニケーション能力、交渉力

施工管理から異業種への転職で有利になる理由は、高いコミュニケーション能力を持っていると評価されやすいこともあります。

施工管理の仕事では、さまざまな関係者と効果的にコミュニケーションを取る必要があり、これは他業種でも欠かせない重要なスキルです。

施工管理は立場上、施主と現場での板挟みになることも多く両者の意見を取り入れつつ、進捗・現場のマネジメントを進めていきます。

さらに、社内だけでなく取引先や発注主、そして近隣住民など、多くの人々と日常的にコミュニケーションを取る必要があります。

その内容も、プロジェクトの進行状況の共有、指導、予算の調整、問題解決、クレーム対応など幅広く行います。

こうしたことからも、施工管理者には高度なコミュニケーションスキルが備わっていると言えます。

業界・職種問わず社内外のメンバーと協力し、円滑に作業を進めるためにもコミュニケーション能力は重要なスキルです。

施工管理からの転職する方は、高いコミュニケーションスキルを持っており、新しい職場ですぐに能力を発揮することが期待できます。

④リーダーシップ能力

施工管理から異業種への転職で有利な要因の4つ目は、リーダーシップ能力を持っていることです。

施工管理士は、現場の指揮を執る役割を担っています。

この経験で得たリーダーシップ能力は、異業種への転職でも活かすことができます。

施工管理の仕事では、多種多様な職人や作業者が異なる技術を持ち、それを一つのチームに結集させる必要があります。

そのためには、個々の個性や適性を尊重しながらチームを統率し、目標達成に導くことが不可欠です。

転職先の新しい職場で応用でき、部下を持つ場合や、チームをリードする役割を担う場合に、施工管理で培ったリーダーシップスキルが大いに役立ちます。

チームを組織し、調整し、目標に向かって動機付ける能力は、あらゆる職種で高く評価されるため、施工管理からの転職者にとって有利な評価されやすい理由の一つとなります。

⑤チームワーク能力

施工管理士は建築現場での経験を通じてチームワークを発揮し、プロジェクトを成功させる能力を持っています。

建築現場では、多くの職種や専門家が協力してプロジェクトを進めています。

施工管理士はこうした多忙な状況や環境で日常的にチームを指導し、調整した経験を持っています。

また、施工管理士はリーダーシップを発揮しながらも、協力とコミュニケーション能力に長けています。

異業種でも、リーダーとしての指導力と、チームプレイヤーとしての協力能力は、プロジェクトやチームの成功に欠かせません。

施工管理からのおすすめ転職先7選

施工管理のスキルや専門知識は、様々な業界や職種で活かすことができるため、転職先には幅広い選択肢があります。

ここでは、施工管理からの転職でよく選ばれる職種や業界について紹介しています。

建築の知識が生かせる仕事

①建設コンサルタント

建設コンサルタントとは、顧客の要望やニーズに合った最適な解決策を提案し、その実行とサポートをする仕事です。

建設コンサルタントは、プロジェクト全体を通じて、企画や調査から設計、施工管理、保守など、現場での施工以外のさまざまな工程に携わります。

施工管理技士から建設コンサルタントへの転職の場合、主に設計と現場の間での工事の調整や刷り合わせが主な仕事になるでしょう。

この際、現場での作業の流れやプロセスを理解している施工管理技士は、企業にとって貴重な人材となるでしょう。

施工管理技士の経験を活かすことで、建設プロジェクトにおけるスムーズなコミュニケーションや顧客への最適なアドバイスができます。

建設コンサルタントとしての仕事には、現場に赴く必要がある場合もありますが、施工管理のように毎日現場にいる必要はないため、ワークライフバランスを実現しやすいと言えます。

建設コンサルタントとしての平均年収は、約580万円と高水準です。

施行管理士から建設コンサルタントへの転職は専門知識と経験を活かせる良いチャンスです。

②地場ゼネコン

地場ゼネコンとは、地方の工事に特化していて、土木と建築どちらも担っているゼネコンのことを指します。

地域密着型の仕事で、地域の発展に貢献することができるのが魅力です。

一般的に地場ゼネコンの年収は約300万円から600万円程度が中心とされています。

給与は大手ゼネコンと比べて低めですが、地域によっては競争力のある給与が期待できることもあります。

地域密着型の仕事であり、地場ゼネコンは転勤や遠隔地での出張が少ないため、ワークライフバランスを重視する人に向いています。

一方で、給与水準が低いことや、キャリアパスが地域に帰属してしまう可能性があることは考慮すべき点です。

③プロパティマネジメント

プロパティマネジメントは、不動産の運営と管理を委託を受けて、商業施設などの建物の運営管理を行います。

具体的には、建物の維持・管理、テナントの誘致や契約、賃料や費用の管理、トラブル解決などを担当します。

プロパティマネジメントの仕事には、施工管理の経験を活かすことができ、宅地建物取引士やマンション管理士の資格が役立つこともあります。

この仕事の魅力は、不動産が人々の生活やビジネスに不可欠であるため、将来性があり、長くキャリアを築ける点です。

しかし、新しい分野に転職する際には適切な資格やスキルが必要であり、競争も激しいため、難易度も高いと言えます。

プロパティマネジメントの仕事は、不動産の運営・管理に関する幅広い知識とコミュニケーション能力が求められるため、それを持つ施工管理士にとっては魅力的な選択肢になるでしょう。

④ファシリティマネジメント

ファシリティマネジメントとは、建物や施設全体の管理と運営に関する総合的な管理のことです。

建物内外の施設や設備の保守、安全確保、利用者のサポート、コスト効率の向上など、幅広い業務を包括的に行います。

施工管理の仕事と比べると、業務の種類は少し異なります。

施工管理の経験が役に立つ場面も多いかと思いますが、ファシリティマネジメントの本質的な目的は、建物や施設の全体的な管理であり、技術的な側面よりも戦略的な経営に関わることが多くなります。

しかし、この業務は、発注者業務に関わるため、企画、発注、工事管理などを一貫して担当することが多く、施工管理のスキルが役立つという側面もあります。

また、ファシリティマネジメントの仕事の魅力として、激務でなく、ワークライフバランスを保ちやすい点が挙げられます。

また、給与水準は比較的高く、今後の成長も期待されます。

ワークライフバランスを保つことができ、年収を下げずにキャリアを築くことができますが、施工管理とは異なる業務性があるため、自身の適性や志向に合わせて選択するべきです。

⑤CADオペレーター

CADオペレーターは、CADソフトウェアを使用して設計図を作成する仕事です。

作成した設計図は、プロジェクトに必要な図面として建設プロジェクトで使用されます。

設計をする際、施工管理の経験者は、図面に対する抵抗感が少なく、複雑な設計図を理解しやすいという強みがあります。

また、建築や工程に関する知識が豊富で、正確な図面を作成するスキルを持っているため、施工管理経験者は求人市場でも有利なポジションに立つことができます。

平均年収は約497万円とされており、これはCADを使う職種の中では比較的高い給与水準にあります。

また、CADスキルを伸ばすことで、年収アップが期待できます。

そのため、施工管理からCADオペレーターに転職する際のもう一つのメリットは、CADスキルを活かせるだけでなく、年収アップの見込みがあることと言えます。

一方、デメリットとしては、CADオペレーターの業務が単調である場合があることや、長時間デスクワークが必要なことが挙げられます。

施工管理のような現場仕事から転職したい場合は、新しい選択肢の一つとして考えてみるのもありかもしれません。

⑥技術系地方公務員

施工管理経験者におすすめしたい職種は公務員の技術職です。

公務員に転職することで、年収や福利厚生面での待遇が確実に向上します。

公務員の勤務環境は働き方改革が進んでおり、休暇取得がしやすかったり、高い給与水準が保たれていたりするため、魅力的な転職先です。

技術職採用では、土木業界や建築業界で経験を積んだ専任者を、土木部門や耐震工事・復興関連部門で採用をしている場合があります。

また、耐震工事や復興プロジェクトでは、建設および施工の専門家が不可欠であり、施工管理の経験者が持つ専門的な知識と実務スキルが高く評価されてます。

⑦営業職

営業職の魅力は、実力に応じて年収やキャリアを着実に上げることができることです。

施工管理のキャリアアップには多くの資格取得が必要ですが、営業職では未経験者でも採用されやすく、資格が必須ではありません。

また、営業職の求人数が多いため、多くの選択肢の中から興味のある業界の営業職を探しやすいでしょう。

例えば、建設会社の営業職は、自社の商品を売り込む仕事であり、技術的な知識が問われる場面もあります。

その点、技術的な質問に答える能力がある施工管理の経験者は有利です。

平均年収は建築会社の営業の場合、約330万円程度ですが、企業によって異なるため、大手企業への転職が年収アップの近道として考えられます。

異業種に転職を決める前に考えてほしいこと

施工管理からの転職は魅力的です。しかし安易に転職をしてしまうと、こんな後悔が生じてしまうかもしれません。

現場での楽しさがなくなる

施工管理を辞める場合、建設業特有の達成感や楽しみを失うことになります。

施工管理の仕事は確かに大変できつい一面もありますが、その中には楽しみややりがいも豊富にあります。

仕事を通じて人との繋がりを感じ建設物が完成したときの達成感を味わうことができるのは、施工管理ならではの特権です。

施工管理の仕事は、将来的には裁量権を持って仕事を進めたり、現場代理人としてお金や人事権を持ちながら仕事に携わることができる可能性があります。

建設物が完成した時の達成感や、人との繋がりを大事にしたい方は考え直してみてください。

転職活動で苦労するかもしれない

施行管理の仕事を続けながらの転職活動は両立が難しいだけではなく、現場監督からの転職は苦労することがあります。

そして、施工管理士としてのスキルが他職種では直接活かせない場合、内定を獲得するのは一層難しいかもしれません。

同じ建設業界からの転職であれば、スキルや経験が共通しているため、比較的スムーズに進めますが、異職種への転職は難易度が高いです。

20代なら未経験の仕事に転職できる可能性はありますが、30代を超えると未経験転職はより難しくなります。

特に、現在の会社での勤務期間が短い場合、転職活動は苦戦しやすい傾向があります。

なぜなら、短期間での転職希望者は「すぐ辞める人」として企業から見られることがあり、採用企業にとっては慎重になるとが考えられます。

「今の会社の勤務期間が短い」かつ「未経験の職種への転職」という組み合わせは、20代の方でも苦労することがあると覚悟しておいたほうが良いでしょう。

年収が下がる可能性がある

厚生労働省の調査によると、施工管理技士の平均年収は619万円と、他の多くの職種や業種に比べて高い収入水準にあることがわかります。

その理由は、施工管理士の給与システムは、経験とスキルを積むほど年収が上がる仕組みだからです。

1級の施工管理士や大手企業の現場監督は年収1000万円以上を稼ぐことも珍しくありません。

そのため、施工管理技士から他の職種に転職する場合、収入が減る可能性があることは理解すべきでしょう。

そして、他業種で未経験からのスタートでは、年収が低いことが一般的です。

理解が不十分なまま異業種に転職し、「現場監督の仕事を続けていれば、もっと高い収入を得られたのでは」などとと後悔しないようにしましょう。

施工管理からの転職はきつい?しやすい?

施工管理は全体のマネジメント・予算管理や安全管理の管理業務に加え、現場の監督業務に近しいことも行い様々な経験を積むことができます。

建設業界では、現場監督・施主・資材管理会社など複数の関係者と密にコミュニケーションを取るため、コミュニケーション能力も鍛えられます。

施工管理としてキャリアを築くことで、スキルを積んでいくことができますが、残業や複雑な職場関係の理由から施工管理から転職を考える人も多いです。

しかし、施工管理という建設業界に特化した職種ということもあり、他の職種へ転職できるの?と気になる方も多いはずです。

施工管理からの転職はしやすい

実際、施工管理からの他の職種への転職はしやすいと言えます。

先述の通り、施工管理では社内外での密なコミュニケーション能力が求められること、予算・進捗管理から様々な管理業務を経験しているため経営目線に近い立場を持っていると評価されます。

施工管理からの転職先に人んきな職種には、設計士やマンション・ビル管理業務がありますが、どちらも施工管理で培った経験を活かしつつ新たな職種へのチャレンジということもあり、転職に満足している方も多いようです。

さらに、近年ではコンサルタントという職種が人気ですが、建設業界の技術全般にわたる課題や解決策を提示する建設コンサルタントも注目されています。
建設コンサルタントは、建設された、される予定の施設のコスト・品質に大きな影響を与えるため高度な技術力が求められます。
近年頻発している自然災害や深刻化する地球環境問題など社会全体が抱える課題の解決のため、建設コンサルタントの重要性は高まっています。

施工管理から異業種への転職も狙える?

長年施工管理として働いている場合、別のキャリアに進みたいと考え異業種への転職を考えている方・考える場合もあるかと思います。

施工管理から異業種への転職は可能です。

施工管理として働くと、建設に関する専門知識がつくだけでなくマネジメント経験を積むこともできます。

予算管理・進捗管理・安全管理では、数字での管理だけでなく現場での人のマネジメント、良好な関係構築のためのコミュニケーション能力も養われます。

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そうしたビジネスマンとして不可欠な能力が培われるため、施工管理以外の職種への転職も十分狙えるでしょう。

施工管理転職する主な理由

転職される方にはそれぞれの理由があり、一つではありません。

主な理由には、労働条件・人間関係といった理由があります。

人間関係に関する悩み

施工管理の職種上、さまざまな関係者と関わり各分野の仕事を調整する必要があります。

必然的にさまざまな年代の方・価値観を持っている方と接することは、それぞれの利害・期待を調整することである関係者からは期待されていても、別の関係者からは予算・工期の関係上ピリつくこともあります。

意見の対立でも両者の間に立ってそれぞれの主張を尊重しながら、プロジェクトを進めていくことになることは大変です。

まとめ

施工管理からの転職は、将来のキャリアに大きな影響を及ぼす重要な決断です。

高収入であることや、ややりがいを求めて他の職種に転職することは魅力的に思えますが、その一方で施工管理の特権や経験を失うことになるかもしれません。

自身の目標や価値観に合った選択をするために、収入だけでなく、将来のキャリアや生活スタイル、仕事のやりがい、ライフバランスなど、多くの要素を自信にとって必要かどうかを総合的に考慮することが大切になります。

この記事が、新しい魅力的なキャリア選択のきっかけになれば幸いです。