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1級建築施工管理技士の合格率と難易度|2026年最新・ストレート合格率19%の壁

1級建築施工管理技士の合格率は、令和7年度(2025年度)で第一次検定48.5%、第二次検定39.0%でした。

数字だけ見れば「半分近く受かる試験」に見えますが、第一次と第二次を同じ年に一発で通過する、いわゆるストレート合格率は約19%にとどまります。5人に1人という水準です。

そしてもう一つ、押さえておくべき大きな変更があります。令和6年度(2024年度)から受検資格が改正され、第一次検定は19歳以上であれば学歴も実務経験も問わず受検できるようになりました。「実務経験が足りないから受けられない」という前提は、すでに過去のものです。

この記事では、最新の合格率データと難易度の実態、改正後の受検資格、そして資格を取得した後に転職市場でどう評価されるのかまで解説します。建設業界に特化した人材紹介を行う立場から、現場で実際に聞く話も交えてお伝えします。

【編集部注】令和8年度(2026年度)第一次検定の合格発表は2026年8月25日です。結果公表後、速やかに最新データを追記します。
目次

1. 1級建築施工管理技士の合格率【令和7年度最新】

1-1. 第一次検定の合格率は48.5%

令和7年度の第一次検定は、受検者数41,812人に対し合格者数20,294人、合格率48.5%でした。

前年度(令和6年度)の36.2%から12.3ポイント回復しています。受検者数も前年度から4,161人増加し、過去最多を更新しました。これは令和6年度の受検資格緩和により、これまで受検できなかった層が参入したためと見られます。

年度 受検者数 合格者数 合格率
令和7年度(2025) 41,812人 20,294人 48.5%
令和6年度(2024) 37,651人 13,624人 36.2%
令和5年度(2023) 24,078人 10,017人 41.6%
令和4年度(2022) 27,253人 12,755人 46.8%
令和3年度(2021) 22,277人 8,025人 36.0%

1-2. 第二次検定の合格率は39.0%

令和7年度の第二次検定は、受検者数18,159人に対し合格者数7,091人、合格率39.0%でした。

前年度と比べると受検者数は3,343人増、合格者数は1,049人増と母数は拡大していますが、合格率は1.8ポイント低下しています。合格基準は得点60%以上で、事前公表された基準からの変更はありませんでした。

第二次検定は記述式が中心で、実務経験に基づいた解答が求められます。第一次より約10ポイント合格率が低いのは、暗記だけでは対応できない試験だからです。

1-3. ストレート合格率は約19%という現実

第一次と第二次を同一年度に受検し、両方に合格することを「ストレート合格」と呼びます。

令和7年度の数字で単純計算すると、48.5% × 39.0% = 約18.9%

およそ5人に1人しかストレート合格していない計算になります。「合格率40〜50%の試験」というイメージと、実際に1年で資格を取り切れる確率には、これだけの開きがあります。

裏を返せば、2年計画を前提に設計するのが現実的ということでもあります。1年目に第一次検定を突破して「1級建築施工管理技士補」を取得し、2年目に第二次検定へ集中する。この進め方であれば、繁忙期を抱える施工管理の方でも十分に狙えます。

2. 【2026年最新】受検資格が変わりました

直近では施工管理資格の受験資格の変更に伴い、受験の間口が大きく広がっております。

2-1. 第一次検定は19歳以上なら誰でも受検可能に

令和6年度(2024年度)から、施工管理技術検定の受検資格が改正されました。

第一次検定の受検資格は、試験実施年度の年度末時点で満19歳以上であること。これだけです。学歴の要件も、実務経験の要件もありません。

改正前は、学歴に応じて3年から11年以上の実務経験が必要でした。大学の指定学科を出ていれば3年、高校卒業で指定学科以外なら11年以上。この壁が撤廃されたことになります。

改正前(令和5年度まで) 改正後(令和6年度〜)
学歴要件 あり なし
実務経験 学歴に応じ3〜11年以上 不要
年齢要件 年度末時点で19歳以上

大学在学中の学生や、建設業界に入ったばかりの方でも、第一次検定に挑戦して「1級建築施工管理技士補」を取得できるようになりました。

2-2. 「いきなり1級」は可能になったのか

「2級を飛ばして、いきなり1級を受けられるのか」という質問をよくいただきます。答えは半分イエス、半分ノーです。

  • 第一次検定は、いきなり1級で問題ありません。2級を持っていなくても、19歳以上であれば受検できます
  • ただし、第二次検定には実務経験が必要です。したがって「実務経験ゼロで1級建築施工管理技士になる」ことはできません

第一次検定に合格した時点で名乗れるのは「1級建築施工管理技士補」であり、「1級建築施工管理技士」ではありません。この区別は重要です。

なお、2級から段階的に取得を目指す場合の難易度や受験資格については、施工管理技士2級の難易度と受験資格もあわせてご覧ください。

建設ワークス
制度上は19歳から第一次検定を受けられるようになりましたが、転職市場での実感はまた別です。大手ゼネコンでは「20代・30代のうちに1級を取ること」を事実上の条件にしている会社もあります。若いうちに取っておくほど、後のキャリアの選択肢は確実に広がります。

2-3. 第二次検定に必要な実務経験

第二次検定は、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 1級第一次検定合格後、一定期間の実務経験
  • 2級第二次検定合格後、一定期間の実務経験

必要年数は、特定実務経験の有無によって変わります。

請負金額4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)の工事において、監理技術者・主任技術者の指導の下で行った経験を指します。

2-4. 令和10年度までの経過措置に注意

令和10年度までの間は、制度改正前の旧受検資格による第二次検定の受検も認められています。

旧制度のほうが有利になるケースもあるため、すでに長い実務経験をお持ちの方は、新旧どちらの要件で申請するかを比較したうえで判断してください。

なお、旧受検資格で令和6〜10年度の間に第二次検定を受検していれば、令和11年度以降も再受検者として申請を継続できます。

3. 1級建築施工管理技士の難易度

3-1. 出題範囲と試験構成

第一次検定は解答時間4時間30分。全72問から60問を選択して解答します(うち26問は必須問題)。

分野 出題数 解答数 特徴
建築学 15問 12問 学問的内容。専門教育の経験がないと理解に時間がかかる
設備その他 5問 5問(必須) 範囲が広く高得点は難しい。頻出問題の確実な取りこぼし防止が戦略
施工 19問 14問 選択の自由度が高く、得意工種に絞った学習で得点しやすい
施工計画 5問 5問(必須) 頻出問題が限られており対策しやすい
施工管理法 16問 16問(必須) 最大のウェイト。応用能力問題を含む
法規 12問 8問 暗記で対応可能。頻出条文が限られ傾向をつかみやすい

第二次検定は解答時間3時間、全6問(記述4問・五肢択一2問)。施工経験に基づく記述、安全管理・仮設計画、工程管理、躯体・仕上げ工事、法規から出題されます。出題範囲は日々の業務と重なる部分が多いため、施工管理技士の仕事内容と1級・2級の違いを整理しておくと学習の見通しが立てやすくなります。

3-2. 施工管理法の足切り(応用能力問題)とは

令和3年度の試験制度変更により、第一次検定に足切り基準が設けられました。

改正前は試験全体で60%以上を得点すれば合格でしたが、現在は施工管理法の応用能力問題についても、別途基準を満たす必要があります。全体で60%を超えていても、この分野で基準に届かなければ不合格となります。

この足切りは、第一次検定合格者が「技士補」として監理技術者補佐の能力を持つかを判定するために導入されたものです。施工管理法は捨て科目にできない、と覚えておいてください。

3-3. 合格ラインは全体60%以上

合格基準は第一次・第二次とも、得点の60%以上です。ただし前述の通り、第一次検定では施工管理法の応用能力問題に別途基準があります。

建設ワークス
「現場経験が長いから資格はなくても大丈夫」という声をよく聞きます。ただ実際にご相談をお受けしていると、資格という形で残っていないと、せっかくの現場実績が評価されにくいという場面が少なくありません。10年、20年と積み上げてきた経験を証明する手段として資格を捉えると、見え方が変わってくるはずです。

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4. 1級建築施工管理技士でできること

施工管理の資格は種類が多く、それぞれ対応できる業種や役割が異なります。全体像は『建設業界で役立つ資格のまとめ』で整理していますので、あわせてご確認ください。ここでは1級建築施工管理技士に絞って、取得すると何ができるようになるのかを見ていきます。

4-1. 監理技術者になれる

建設業法では、元請の特定建設業者が発注者と結ぶ下請契約の請負代金総額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)になる場合、その工事現場に専任の監理技術者を配置することが定められています。

1級建築施工管理技士を取得すると、この監理技術者に登録できます。高額工事を請け負うためには有資格者が不可欠であり、しかも専任配置が必要なため、企業は事業規模に応じて一定数の1級保有者を確保しなければなりません。

4-2. 専任技術者として17業種に対応できる

建設業許可を取得するには、営業所ごとに専任技術者を配置する必要があります。

1級建築施工管理技士は17業種の専任技術者になることができます。電気工事施工管理技士や管工事施工管理技士が8業種であることと比べると、対応できる業種の幅が際立っています。

4-3. 経営事項審査で加点される

公共工事の入札に参加する際に行われる経営事項審査で、1級建築施工管理技士の在籍は評価点の加点対象となります。

建設業者の経営規模や技術力、経営状況などを審査するもので、公共工事の入札に参加する際の審査で用いられる点数です。

公共工事は民間工事に比べて大規模かつ高単価になりやすいため、施工管理資格は、採用企業にとって、自社の売上に直結する非常に重要な資格です。企業側には有資格者を採用する明確な経済的動機があります。これが、後述する転職市場での評価に直結します。

5. 【独自データ】1級取得者は転職市場でどう評価されるか

ここからは、建設業界に特化した人材紹介を行う建設ワークスに寄せられる求人と、実際のご相談から見えている実態をお伝えします。

5-1. 1級必須求人の年収レンジ

建設ワークスにお預かりしている建築施工管理の求人のうち、「1級建築施工管理技士」を必須資格として明記している求人の年収レンジを集計しました(2026年8月時点)。

指標 年収の下限 年収の上限
平均 567万円 868万円
中央値 550万円 800万円
最も低いもの 350万円 550万円
最も高いもの 830万円 1,200万円

一方、資格要件の記載がない未経験可の求人は、300〜600万円のレンジに集中しています。施工管理全体の水準については『施工管理の平均年収と働き方』で詳しく解説しています。

つまり、1級必須求人の年収下限(中央値550万円)が、資格を問わない求人の上限とほぼ重なる水準にあります。スタートラインの位置が一段違う、と言い換えてもいいかもしれません。

5-2. 実際の求人ではどう書かれているか

弊社が実際にお預かりしている求人から、いくつか抜粋します(企業名は伏せています)。

職種 年収レンジ 年齢上限
内装工事の施工管理(即戦力・1級保有者向け) 696〜1,156万円 55歳
新築賃貸用RC造マンションの建築施工管理 500〜1,200万円 記載なし
設計積算(建築分野) 830〜1,000万円 59歳
建築施工管理・現場代理人(課長クラス) 780〜830万円 55歳
建築施工管理・施工管理職(主任クラス) 570〜760万円 45歳
建築工事監理スタッフ 550〜780万円 68歳

注目していただきたいのは年齢上限です。1級を必須とする求人には、55歳・59歳・68歳といった上限が設定されているものがあります。資格があれば50代後半以降でも応募できる求人が現実に存在するということです。

対照的に、資格要件のない未経験者向け求人には、年齢上限が30歳に設定されているものもありました。

【注記】上記は弊社取扱求人に基づく集計であり、業界全体の平均値ではありません。また求人の入れ替わりにより数値は変動します。

5-3. 年齢と資格の関係

転職市場において、資格の重みは年齢とともに増していきます。

20代であればポテンシャルや現場経験が評価され、資格がなくても選択肢は広く残ります。しかし年齢が上がるにつれ、企業は「即戦力として、資格要件を満たす人材か」を見るようになります。

建設ワークス
年齢の話を正直にお伝えすると、40歳を過ぎたあたりから、施工管理の資格をお持ちでない方の転職難易度は上がっていきます。「1級がないと書類選考を通せない」とはっきり言われる企業もあります。ただ、上の表を見ていただくと分かる通り、1級をお持ちであれば50代後半、場合によっては60代でも応募できる求人が実際にあります。資格は年齢の壁を下げてくれる、という側面があるのは確かです。

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5-4. 資格だけでは年収は上がらない

一方で、誤解のないようにお伝えしておきたいこともあります。

資格を持っているだけで年収が上がるわけではありません。中堅・大手ゼネコンへの転職では、1級を持っていることに加えて、どの規模のどんな用途の建物を、どの立場で担当してきたかが問われます。

資格は「土俵に上がるための条件」であり、評価そのものは実務経験の中身で決まる、という理解が実態に近いと思います。

6. 1級取得後のキャリアパス

6-1. ゼネコン・サブコン・デベロッパー

1級建築施工管理技士を取得すると、応募できる求人の幅が明確に広がります。

  • 総合建設会社(ゼネコン):大規模プロジェクトの監理技術者ポジション
  • 専門工事会社(サブコン):工種の専門性を軸にしたキャリア
  • デベロッパー・不動産会社:発注者側の立場での工事監理
建設ワークス
大手ゼネコンでは1級建築施工管理技士は「持っていて当たり前」の資格として扱われる傾向があります。一方で、中堅・専門工事会社では資格よりも工種の経験を重視するところもあります。どちらが良い悪いではなく、ご自身の経験がどの土俵で最も高く評価されるかを見極めることが大切です。

6-2. 発注者側(施主)という選択肢

近年ご相談が増えているのが、施工者側から発注者側への転向です。

不動産会社、事業会社の施設管理部門、公共団体などで、建設プロジェクトを発注する立場に回るキャリアです。現場常駐から離れられるため働き方が変わりやすく、1級建築施工管理技士は必須要件として設定されていることが多いポジションです。

6-3. 年代別の動き方

年代 資格の位置づけ 動き方
20代 あれば大きな武器 ポテンシャル評価も効く。取得時期を前倒しできれば有利
30代 取得を求められる時期 大手ゼネコンでは事実上の条件。転職と取得のタイミングを設計する
40代 実質的な必須要件 資格なしでは選択肢が狭まる。取得を優先する判断もあり得る
50代 前提条件 資格+マネジメント経験の組み合わせで勝負する

なお、年代を問わず「この仕事を続けるべきか」で悩まれる方は少なくありません。「施工管理はやめとけ」と言われる理由と向いている人の特徴で、その背景を整理しています。

建設ワークス
資格を取ること自体が目的ではありませんが、1級を取得すると応募できる求人の幅が明確に広がるのは事実です。今の経験で何が狙えるのか、資格を取ったらどう変わるのか。LINEからお気軽にご相談ください。実際の求人をもとに、正直なところをお伝えします。

7. よくある質問

Q. 1級建築施工管理技士と1級建築士、どちらが難しいですか

合格率だけを比べると1級建築士のほうが低く、難易度は高いとされます。ただし試験の性質が異なり、施工管理の実務経験を積んできた方にとっては1級建築施工管理技士のほうが取り組みやすい構成です。

Q. 独学で合格できますか

第一次検定は過去問の類似出題が多く、独学でも十分に狙えます。第二次検定は経験記述の添削を受けられる環境があるかどうかが分かれ目になりやすい部分です。

Q. 1級建築施工管理技士補にはどんな意味がありますか

監理技術者補佐として現場に配置でき、監理技術者の専任要件を緩和できます。企業にとって価値のある資格であり、第二次検定に進む前段階としても意味を持ちます。

Q. 実務経験なしで1級を取得できますか

第一次検定は受検できますが、第二次検定には実務経験が必要なため、資格そのものの取得はできません。取得できるのは1級建築施工管理技士補までです。

8. まとめ

  • 令和7年度の合格率は第一次48.5%、第二次39.0%
  • ストレート合格率は約19%。2年計画での取得が現実的
  • 令和6年度から第一次検定は19歳以上なら誰でも受検可能。ただし第二次検定には実務経験が必要
  • 令和10年度までは旧受検資格による第二次検定の受検も可能
  • 転職市場では、40歳以降になるほど資格の有無が選択肢を左右する

現場での経験は、それ自体が大きな財産です。ただし転職の場面では、その経験を第三者に伝わる形にしておくことが、選択肢の広さに直結します。

建設ワークスでは、建設業界に特化したキャリアアドバイザーが、資格の有無を含めた現在の状況から、現実的に狙える求人をお伝えしています。「今の自分にどんな選択肢があるのか知りたい」という段階でのご相談も歓迎しています。

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この記事の監修者
松井 和也(まつい かずや)
建設ワークス 編集責任者/株式会社Funday Technologies 代表取締役
2022年に株式会社Funday Technologiesを設立し、建設業に特化した人材紹介サービス「建設ワークス」を立ち上げる。電気・機械・設備分野の施工管理技術者を中心に、ゼネコン・サブコン・設備工事会社・発注者側まで幅広い転職支援を行う。取引先の建設会社は1,000社以上。求人票に書かれない企業側の採用基準や、資格が選考でどう見られているかを、日々の面談と企業ヒアリングから発信している。
建設ワークスの支援実績
年間面談数 約1000件
累計支援者数 約3,000名
取引建設会社 1,300社以上(2026年8月時点)
支援領域 建築・電気・管工事の施工管理/設備管理/設計・積算/発注者側(施主)
厚生労働大臣 有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-315819